4. 規格化とバックグラウンド除去

ATHENA の第一の機能は,XAS データを読み込んで処理することです.この処理は大まかに3ステップに分けられます.

  • 測定データの読み込みと,μ(E) への変換

  • 試料の状態や検出器のセットアップによる測定間の差を取り除くための規格化

  • データから χ(k) を抽出するためのバックグラウンド関数の決定と差し引き

もちろん,他にも多くの機能があります.例えば較正や整列,グリッチ除去などです.これらの操作方法は後の節で紹介します.この節では,規格化アルゴリズムと AUTOBK バックグラウンド除去アルゴリズムの詳細について説明します.最も重要なバックグラウンド除去パラメータについては,特に詳しく説明します.

ATHENA はデフォルトのパラメータのままでも,多くの μ(E) スペクトルについて,うまく規格化やバックグラウンド除去を行うことができます.しかし,ノイズの大きなデータやホワイトラインの大きいデータ,複数元素の吸収端が混在するデータの場合はユーザによる操作が必要でしょう.そのような場合,メインウィンドウのバックグラウンド除去セクションに表示されている様々なパラメータが,データに対してどのような影響を与えるのかを十分に理解しておく必要があります.





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