7.3. デフォルトパラメータの値

ATHENA にデータが読み込まれると,すべてのパラメータはデフォルト値に設定されます.多くのデータにおいては,これらのデフォルト値は十分であり,とりあえずのバックグラウンド除去,フーリエ変換パラメータとして使えます.ATHENA がデフォルト値の設定する一連の選択はいくらか複雑ですが,カスタマイズ性の高いものになっています.デフォルト値がどのように選択されるかを理解すれば,ATHENA がほとんど自動的にうまくデータを解析してくれるように変更することもできます.

それぞれのパラメータのデフォルト値の決定は,それぞれのアルゴリズムによる決定の連鎖で行われます.最初の決定は,プログラムの 環境設定 で設定されている項目からなされます.設定項目は ATHENA が起動した際に,2つの初期化ファイルから読み込まれます.1つめの初期化ファイルは ATHENA をインストールした際のデフォルトパラメータであるシステム全体のファイルです.2つめの初期化ファイルはユーザ個別の設定です.これらの個人設定はたいていの場合,Settings メニューにある preference から設定されます.個人設定中にある値は常にシステム全体のものを上書きします.

プログラムの設定で設定できる多くのパラメータのデフォルト値は,絶対値だけでなく,相対値でも設定することができます.例えば,♦Fft→kmax パラメータは “12” といった値に設定することができ,あるいは,“-1” という風に ATHENA に対して,♦Fft→kmax の値として、データの末端から 1 波数分手前の値を取るように設定することもできます.すべての範囲パラメータは,実際に測定されたデータの範囲に対して,相対的な値として設定することができます.これらの選択肢については,設定画面のパラメータの項で説明されています.




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