8.1. 列データの出力

たくさんの分析を行った後には,出版向けにきれいなグラフが必要になることもあるでしょう.このマニュアルのスクリーンショットをちょっとご覧いただければおわかりいただけるように,ATHENA が出力するグラフは十分かも知れませんがきれいとはほど遠いものです.幸運にも ATHENA はデータを様々な組み合わせ,また様々な形式で出力することができ,例えば,表計算ソフトや Origin, Kaleidegraph などのプロット用パッケージといったほとんどどんなプログラムにも簡単に読み込むことができます.

現在のデータ,すなわち,グループリストで赤色でマークがついているあるいはメインウィンドウにパラメータが表示されているデータ,は非常に多くの方法で保存することができます.下図で示すように,File メニューの下には様々な選択肢が表示されています.χ(k) データはサブメニューにあるようにいろいろな k の重みで保存できることに注意して下さい.

../_images/export_single.png

図 8.1 1つのグループについて列データを出力する

μ(E) の出力ファイルの列は:

  1. エネルギー

  2. μ(E)
  3. バックグラウンド

  4. プレエッジ

  5. ポストエッジ

  6. μ(E) の一次微分

  7. μ(E) の二次微分

  8. I0

もし,データファイルが XANES データ型であれば,バックグラウンドはすべて0になります.

norm(E) の出力ファイルの列は:

  1. エネルギー

  2. 規格化された μ(E)

  3. 規格化されたバックグラウンド

  4. 「平滑化された」 μ(E)

  5. 「平滑化された」バックグラウンド

  6. 規格化された μ(E) の一次微分

  7. 規格化された μ(E) の二次微分

もし,データファイルが XANES データ型であれば,規格化されたあるいは「平滑化された」バックグラウンドはすべて0になります.

χ(k) の出力ファイルの列は:

  1. 波数 k

  2. k の重みをかけていない χ(k)

  3. k 1 の重みをかけた χ(k)

  4. k 2 の重みをかけた χ(k)

  5. k 3 の重みをかけた χ(k)

  6. フーリエ変換窓関数

  7. 絶対値でのエネルギー

χ(R) 出力ファイルは,複素フーリエ変換の実数部と虚数部の両方および「大きさ」(magnitude) と位相を含みます.もちろん,これは冗長ではありますが,便利でもあります.列は

  1. R
  2. χ(R) の実部

  3. χ(R) の虚部

  4. χ(R) の大きさ (magnitude)

  5. χ(R) の位相

  6. 逆フーリエ変換窓関数

わかりやすさのために,逆フーリエ変換後の波数については,“q” という文字を使っています. χ(q) の出力ファイルも複素フーリエ変換の実数部と虚数部の両方および「大きさ」(magnitude) と位相を含みます.

  1. 波数 q

  2. χ(q) の実部

  3. χ(q) の虚部

  4. χ(q) の大きさ (magnitude)

  5. χ(q) の位相

  6. フーリエ変換窓関数

  7. フーリエ変換で使われた k の重みをかけた χ(k)

特定の状況においては,複数のスペクトルのデータを含む列データファイルを書き出す方が遙かに便利なこともあります.これは,マークボタンの助けを借りて行うことができます.マークのついたそれぞれのグループのデータは,以下に示す Save marked groups を使って,様々な形式で保存することができます.

../_images/export_marked.png

図 8.2 マークのついたグループセットの列データの出力

出力ファイルはエネルギー,k, R, あるいは q といった x 軸にあたる値を1列目に含みます.残りの列は,グループリストに現れている順番で印についたデータグループについてのデータを含みます.

最後の列出力オプションは, マークのついたそれぞれのグループについて,個別のファイルに出力するというものです.以下に示された出力ファイル形式のうちの1つを選択すると,ディレクトリ選択ウィンドウが表示されます.それぞれマークのついたグループは選択したディレクトリにグループラベルのファイル名で出力されます.

../_images/export_each.png

図 8.3 マークのついたそれぞれのグループの列データファイルの出力

標準フォルダ選択ダイアログはマークのついたそれぞれのグループのエクスポートに使われます.フォルダを選択すると,それぞれのファイルはそこに記録されます.

このページで説明した出力フィルには以下のようなヘッダーが付属します.最初の行は,ATHENA のバージョンを示しています.

# XDI/1.0 Athena/0.9.24
# Element.edge:                  K
# Element.symbol:                Fe
# Column.1:                      energy eV
# Column.2:                      xmu
# Column.3:                      bkg
# Column.4:                      pre_edge
# Column.5:                      post_edge
# Column.6:                      der
# Column.7:                      sec
# Column.8:                      i0
# Athena.e0:                     7105.50673
# Athena.eshift:                 0
# Athena.rbkg:                   1.0
# Athena.importance:             1
# Athena.standard:               None
# Athena.bkg_kweight:            2
# Athena.edge_step:              2.8319775
# Athena.fixed_step:             no
# Athena.pre_edge_range:         -150.000 -30.000
# Athena.pre_edge_line:          3.299290 - 0.000471541 * E
# Athena.normalization_range:    150.000 1757.437
# Athena.post_edge_polynomial:   33.632797 - 0.00697211 * E + 3.70151752e-07 * E^2 + 0 * E^3
# Athena.spline_range_energy:    0.000 1857.468
# Athena.clamps:                 0 24
# Athena.spline_range_k:         0.000 22.080
# Athena.kweight:                2
# Athena.window:                 hanning
# Athena.phase_correction:       no
# Athena.k_range:                3.000 20.080
# Athena.dk:                     1
# Athena.r_range:                1 3
# Athena.dr:                     0.0
# Athena.window:                 hanning
# Athena.plot_multiplier:        1
# Athena.y_offset:               0
# ///
#------------------------
#   e         xmu        bkg        pre_edge        post_edge        der        sec        i0



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