研究内容

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研究テーマ

キラリティーの世界に“光”で挑み、科学のラビリンスを“光”で照らす。

私たちの右手と左手のように、鏡に映したがごとく対称な性質をキラリティーといいます。まさに、鏡の国のアリスの世界です。光にもそのような世界があり、左回転の光と右回転の光、2種類の円偏光発光(Circularly Polarized Luminescence: CPL)が存在します。普通の発光には、左回転・右回転2種類のCPLが混在しています。我々の研究室では、このCPLを自在に操り、革新的光科学技術(非古典的円偏光発光:Non-Classical Circularly Polarized Luminescence: NC-CPL)の創出を目指します。

当研究室の研究テーマ

  1. 生物・ウイルス応答型LED (CP-OLED)の開発:植物の光合成は、キラルなクロロフィルによって行われている。そのため、適切なCPLを植物に照射することによって植物成長促進が可能となる。このような機能性を持ったCPLを発するLED (CP-OLED)の開発研究を行う。
  2. 新しい多重セキュリティーシステム用発光材料・素子の開発:従来の発光の有無、発光色に加え、光の回転方向の情報を付与した高度セキュリティー色素・顔料の開発を行う。
  3. 次世代暗号化通信材料・素子の開発:CPLを発する円偏光発光体の開発を通して、CPLの暗号化通信への応用を研究する。
  4. 低環境負荷型ディスプレイ用発光材料・素子の開発:CPLを発するLED (CP-OLED)の開発研究を通して、省エネルギータイプのディスプレイ用発光デバイスの開発を行う。
  5. 外部磁場印加による革新的発光システム(MCPLシステム)の開発:これまでの既存概念を打ち破り、立体的な要因ではなく、外部から磁場を印加することにより回転する光を発する円偏光発光体開発研究を行う。
  6. 非古典的円偏光発光(NC-CPL)特性を有する光学活性有機発光材料の開発
  7. 外部刺激応答特性を有する機能性材料の開発
  8. 機能性色素の開発

以上のテーマを幹として、我々の研究室では、このCPLを自在に操り、革新的光科学技術の創出を目指します。